写真の写りや構図を考えて、被写体にじっくり向き合いたい。
それを実現できるのが、絞り優先AE付きのフィルムカメラです。
今回はそんな絞り優先AE付きフィルムカメラの魅力や、おすすめの機種を紹介していきたいと思います。
絞り優先AE付きフィルムカメラの魅力
ボケの量を変えて、理想の写りに
絞り優先AE付きフィルムカメラでは、レンズの絞りを自由に変えることができます。
これによって写真のボケの量(被写界深度)が変わり、写真の写りが変わっていきます。
たとえば、絞りを開いて撮れば豊かなボケのある写真になり、逆に絞りを閉じて撮れば、写真全体にピントが合った写真になります。
適正な写真の明るさになるアシスト機能付き
絞り優先AE付きフィルムカメラでは、最初にレンズの絞りを自分で決めたら、カメラが適正な明るさになるようシャッタースピードを調整してくれる機能があります。
交換レンズで様々な画角で撮影できる
豊富な交換レンズが用意されているのも、絞り優先AE付きフィルムカメラの魅力です。
各メーカーごとに、定番の50mmの標準レンズから、広い画角で撮影できる「広角レンズ」、遠くの被写体でもズームをして撮影でいる「望遠レンズ」など、自分が撮影したい写真のイメージに合わせて、交換レンズを使い分ける楽しさもあります。
絞り優先AE付きタイプがおすすめな人
フルオートタイプの魅力をこれまで綴ってきましたが、
・写真のボケ感をはじめ、写り方は自分で調子したい
・明るさの撮影ミスは減らしたい
・交換レンズで色々な画角で写真を撮影したい
という方にはピッタリだと思います。
一方で、より手軽にフィルムカメラで撮影したいという方には「フルオートタイプ」がおすすめ。
逆に、より自分で考えた構図や調整で撮影していきたいという方には「フルマニュアルフィルムカメラ」の検討も良いかと思います。
別の記事で、それぞれのカメラの魅力やおすすめの機種などを取り上げているので、気になる方はぜひ読んでみてください。
代表的な絞り優先AE付きタイプの機種 5選
MINOLTA X-700
1981年から約18年間販売されたロングセラーモデル「MINOLTA X-700」
ミノルタ製独自のファインダーは、明るく、かつピントが見やすいと評判です。機能面でも絞り優先AEとプログラムAEが使えるなど、完成度の高いカメラです。
形式 | 電子式35mmフィルム一眼レフカメラ |
マウント | ミノルタマウント |
シャッタースピード | 1/1000秒 ~ 4秒 |
露出 | 絞り優先AE , プログラムAE , マニュアル |
大きさ | 横137×縦89×幅51(mm) |
重さ | 約505g |
Nikon FE2
フィルムカメラの中古市場で人気機種の「Nikon FE2」
電子式のシャッターにより、絞り優先オートを使うことができます。Nikon FE2の最大の特徴は1/4000のシャッタースピード。明るい場所での撮影でも、レンズを開放して撮影することができるので、ボケ感が出しやすいです。
形式 | 電子式35mmフィルム一眼レフカメラ |
マウント | Nikon Fマウント |
シャッタースピード | 1/4000秒 ~ 8秒 |
露出 | 絞り優先オート , マニュアル |
大きさ | 横142×縦90×幅57(mm) |
重さ | 約550g |
CONTAX Aria
「CONTAX Aria」は女性ユーザーを意識した作りの機種になっています。
これまでの大きくて重いフィルムカメラではなく、女性の方でも取り扱いやすいサイズ設計になっています。また写りが魅力のツァイス製レンズを使うことができたり、絞り優先AEが使えたりと、機能充実の1台です。
形式 | 電子式35mmフィルム一眼レフカメラ |
マウント | Yashica/CONTAXマウント |
シャッタースピード | 1/4000秒 ~ 16秒 |
露出 | 絞り優先AE , プログラムAE , シャッター優先AE |
大きさ | 横137×縦92×幅53(mm) |
重さ | 約460g |
Nikon F3
1980年から20年もの間、Nikonのフラッグシップ機として活躍し続けた「Nikon F3」
フラッグシップ機として、はじめて電子式シャッターを採用したモデル。
またボディデザインは、工業デザイナーのジョルジェット・ジウジアーロが手がけています。F3のボディ前面に描かれた赤いラインは印象的で、その後もNikonカメラのアイコニックになっています。
形式 | 電子式35mmフィルム一眼レフカメラ |
マウント | Nikon Fマウント |
シャッタースピード | 1/2000秒 ~ 8秒 |
露出 | 絞り優先オート , マニュアル |
大きさ | 横148×縦96×幅65(mm) |
重さ | 約715g |
Nikon FM3a
機械式シャッターと電子式シャッターのハイブリット機「Nikon FM3a」
マニュアル露出では機械式シャッターを、絞り優先AEモードの時は電子式シャッターと使い分けることができます。Nikon最後のMFフィルム一眼カメラとして高い完成度を誇りますが、生産・販売された期間が2001年から5年と短く、希少性(市場相場)は高めです。
形式 | 電子式および機械式35mmフィルム一眼レフカメラ |
マウント | Nikon Fマウント |
シャッタースピード | 1/4000秒 ~ 8秒 |
露出 | 絞り優先オート , マニュアル |
大きさ | 横142×縦90×幅58(mm) |
重さ | 約570g |