先日「CONTAX Ariaを買いました。買った理由や作例を紹介」で紹介したCONTAX Ariaは、フィルム一眼レフカメラだ。
始めてのフィルムカメラ選びで決め手になったのは、「これを使いたい!」と思う1本のレンズ。
その場の空気感までも写真に載せて伝えてくれるような、Carl Zeiss Planar。
前からフィルムカメラの手触り感のある写真が好きで、古本屋で写真集をめくったり、Instagramで写真を眺めていた。
そしてふとページをめくる手が止まったり、イイねのアイコンを押していた写真は、結構な確率でCarl Zeiss Planarのレンズが写した写真だったのだ。
そんな場面を繰り返す中で、「いつかカメラを始めるときには、このレンズも使いたい」と考えていた。
だからフィルムカメラのボディを選ぶときも、Carl Zeissのレンズを使えるという視点で選んだ結果、最終的にCONTAX Ariaにたどりついた。
今回は購入した『Carl Zeiss Planar 50mm F1.4』を、ファーストインプレッション的にレビューしていきたい。
『Carl Zeiss Planar 50mm F1.4』
今回紹介する『Carl Zeiss Planar 50mm F1.4』
35mmのフィルムカメラ用に製造されたオールドレンズで、50mmの標準域の単焦点レンズ。
F値は1.4と非常に明るく、これならボケを活かした写真の表現もできるし、薄暗い場所でもシャッタースピードを遅らせず、手ぶれも抑えられそうだ。
重さは280グラムほど。手に持ってみると重くはないが、緻密な機構が詰まっていることを感じさせてくれる質感だ。
僕が所有するCONTAX Ariaのヤシカコンタックスマウントとも互換性がある。
今回はMap Cameraのオンラインストアで、比較的状態の良いものを購入した。
中古価格で8万3000円ほどだったが、お気に入りのレンズでこれから何年も、何千枚もの写真を撮っていくと考えたら、多少の出費は良いのかなと思い切り購入できた。
それに同じカメラ好きの友人が「カメラは資産になるから実質無料」と言っていたので、笑いながら今はその言葉にあやかろうと思う。
CONTAX Ariaに装着してみるとこんな感じ。
レンズにはKenko(ケンコー)のレンズフィルターを普段付けています。
海や浜辺が好きなので、水しぶきに備えて撥水効果のあるLotus(ロータス)シリーズを装着しています。
『Carl Zeiss Planar 50mm F1.4』とCONTAX Aria の作例
ここからは実際にCONTAX AriaとCarl Zeiss Planarで撮影した写真を紹介していきたい。
自分で色味調整などはせず、現像後そのままの画で掲載しています。
植物の写真
自然の写真
街の写真
『Carl Zeiss Planar 50mm F1.4』の種類について
今回紹介してきた『Carl Zeiss Planar 50mm F1.4』ですが、生産された時期(前期製・後期製)や国(ドイツ製・日本製)によって4種類が存在します。
表記 | 生産時期 | 生産国 |
---|---|---|
AEG | 前期製 | ドイツ製 |
AEJ | 前期製 | 日本製 |
MMG | 後期製 | ドイツ製 |
MMJ | 後期製 | 日本製 |
種類によって、写真の描写も異なります。
前期製(AE)はレンズ内の絞りがギザギザしていて、開放から少し絞ると現れる「手裏剣ボケ」が特徴。
後期製(MM)は、レンズ内の絞りが六角形になり、手裏剣ボケではなくなりました。
また前期製と比べてよりナチュラルな発色になり、反射防止の処理も入念な仕様になっています。僕が購入したのもMMJのタイプ。
製造時期の見分け方は、絞りの数値の色。
ドイツ製・日本製にかかわらず、絞りの数値(16)が前期製(AE)は白色、後期製(MM)は緑色で刻印されています。
一方で生産国は分かりやすく、ピントリング付近に「Lens made in Japan」の刻印があれば日本製、「Lens made in West Germany」の刻印があればドイツ製です。